みごとな紫陽花
街路樹の下でこんもりと咲いていました。
誰かが特別なお世話をしているようにも見えないのですが、美しい大輪。
梅雨空に、雨が降れば降る程につややかに綺麗に輝く花。
紫陽花のような、たたずまいのひとがいました。
二年程前に、乳ガンで逝ってしまった友達。
闘病のなか、紫陽花の名所の白山神社に一緒に行ったことがありました。
彼女はそこから夫に写メールを送ってはしゃいでいました。
次の年の紫陽花の季節に、同じ白山神社に夫君を誘って、彼女の面影を訪ねることになろうとは・・・
今年もまた、紫陽花の季節が来て、私は彼女と語り合いました。
きっと、これからずっと紫陽花とともに、彼女は私のところにやってきてくれることでしょう。
季節のめぐりは、優しく。